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概要

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273 亡き友にかわってで捜し求め、次々救出されましたが、残念にも助けられながら亡くなって逝きました。沢山の放射能を浴びられたため、先生はその年の八月三十日に二十才そこそこの若さで亡くなってしまわれました。脇田千代子先生は本校の十七年の卒業生でした。先生との出会いがあったからこそ、現在があります。心から感謝しております。「ありがとうございました」のお礼も云わないでお別れしたのが心残りとなっております。助けて戴いた思いを、少しでも平和のためにと、広島を訪れる修学旅行生に「語り部」として伝えております。(昭和二十四年卒業)寺前 妙子(旧姓 中前)広島中央電話局に学徒動員で出勤中被爆、爆心地より五〇〇メートル亡き友にかわって中井  学 「ともしび」に、今回は「傷害学徒のことを載せたいので、被爆体験を書いて下さい」と話があり、「ああいいよ」と、二つ返事で請け合ったのはいいがはたと困りました。 私は当時、広島の市内幟町国民学校を出て、市内の中学校に入ったばかりの一年生でした。あの朝、我が家を出る時、これからひどい事がおこる等と、誰が思ったでしょうか。 昭和二十年八月六日、午前八時十五分 広島市上空において炸裂した新型爆弾(原子爆弾)によって、未だ童顔の中学生、女学生達は死んでしまい、又その光線によって身体を灼かれ傷害学徒になってしまいました。未だ行方不明の中学生、女学生達。そして親を失い孤児に