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概要

gakuto

303 一発で楽しい家庭の崩壊 私は、暑くならないまでに水槽へ水を満杯にし、銀行へ行くのにまだ時間があるので、二週間ぶりに大の仲良しであった友達=故 吉村久君宅へ母への一言の了解もとらずに家から西へ約七十米程離れて居った家に遊びに行きました。 二週間、スレートの囲いの中で毎日十時間を過ごして居った者が、籠の中から出た小鳥のように友達と二週間に起きたことを話しをしていた最中、運命の八時十五分に中庭に白煙を上げて落ちてくるものを見た瞬間、アー焼夷弾が落ちてくるーと瞬間に感じて安全な所へ第一にと避難しようとした途端に眼の前がまっ黒になり、何が何やら分らなくなったのである。 気を落ちつけて見ると天井が落ちて居ったが、私の背中に箪笥があり、三角形の空間があり、助かったのである。大きい声で助けを求めたが、誰も助けに来て来れない。二人でそこを逃げ出すことしたのであるが、吉村君はすっと立って出ていったので、私も立とうとしたが、左がきかない。あせったが立てない、しかたがないので右手、右足で柱につかまってどうにか家の外へ出たが、立って歩くことが出来ないので、じっと座って知った人を待って居った所へ、一級先輩の山沢親子が来られたので、肩を貸してもらい、安全な所へ運んでもらったのです。 母も私のように安全な所へ避難したものと思い、気にかけずに居っところ、一週間後に対面したときは、家の焼け跡で白骨となった母でした。 父は、私が歩けるようになって実家へ帰る車賃を借りようと訪れた伯母の家で二日間を一緒に過ごして、急性症状で死亡したのです。 最愛の家族を一瞬にして失った私は、悲しみを超えた途方もなく虚脱状態であった当時を思い出すだけでも辛い悲しい時空である。